1. TOP
  2. 転職ガイドマガジン
  3. 介護福祉士の「8万円」はずるい?特定処遇改善加算の特徴や給与をあげる方法などを解説!
  • 介護福祉士
  • 給料・年収
更新日:

125介護福祉士の「8万円」はずるい?特定処遇改善加算の特徴や給与をあげる方法などを解説!

「介護福祉士は8万円も給料が上がるなんてずるい」といった声を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

しかし、この8万円という数字はすべての介護福祉士に一律で支給されるものではなく、制度の仕組みや対象条件によって大きく異なります。

「もらえる人」と「もらえない人」が存在し、制度を正しく理解していないと不公平感を抱きやすい仕組みです。

本記事では、「介護福祉士に8万円程度の賃上げがある」といわれる制度の実態をはじめ、対象者の条件やもらえない理由、平均給与、さらに給料をあげるための具体的な方法まで詳しく解説していきます。

制度の仕組みを正しく理解し、今後のキャリアや収入アップに役立てたい方は、ぜひ参考にしてください。

Contents
  1. 介護福祉士に8万円が支給される制度について
    • 介護福祉士に8万円が支給される制度とは
    • なぜ介護福祉士だけが特別扱いされて「ずるい」と言われているのか?
    • 実際の介護福祉士の声
  2. 介護福祉士に8万円が支給される制度の特徴
    • 特定処遇改善加算とは
    • 特定処遇改善加算の対象となる人
  3. 介護福祉士なのに8万円が支給されない理由
    • そもそも特定処遇改善加算の要件を満たしていない
    • 加算の原資が十分でない事業所もある
    • すでにほかの職員が優先的に対象となっている
    • 配分基準が公開されていないケースがある
    • 対象者でも一度に大幅な昇給があるとは限らない
  4. 介護福祉士の平均給与や年収について
    • 年齢や勤続年数による給与の変化
    • 雇用形態別(正社員・パート・派遣)の収入の違い
    • 地域別・施設形態別に見る給与格差
  5. 介護福祉士として給料をあげる6つの方法
    • 資格手当を活用する(ケアマネジャー・実務者研修の取得)など
    • 夜勤手当やシフトの工夫で収入を増やす
    • 勤続年数を重ねて、処遇改善加算の恩恵を受けやすくする
    • 管理職や施設長などへのキャリアアップを目指す
    • 講師業や副業を活用して収入源を増やす
    • 処遇改善に積極的な施設へ転職する
  6. 介護職員の給与は2026年も引き上げられる?
    • 最大月額1万9,000円程度の賃上げを目的とした支援策
    • 介護従事者全体を対象とした賃上げ支援
    • 協働化などに取り組む事業所への追加支援
    • 職場環境の改善を目的とした支援施策
    • 2026年6月に予定されている介護報酬改定の前倒し実施方針
  7. 介護職員に関するよくある質問(FAQ)
    • 介護福祉士は給料が8万円上がるって本当ですか?
    • 自分の勤務先が加算を取得しているか確認する方法はありますか?
  8. まとめ

介護福祉士に8万円が支給される制度について

介護福祉士の給与が「8万円上がる」と聞くと、大きな優遇のように感じる方も多いでしょう。

しかし、実際は一律支給ではなく、制度の仕組みや事業所ごとの配分によって大きく差が生じます。

ここでは、介護福祉士に8万円が支給される制度の実態を解説します。

介護福祉士に8万円が支給される制度とは

「介護福祉士の給与が8万円上がる」といわれる背景には、2019年に創設された特定処遇改善加算があります。

この制度は、経験や技能を持つ介護職員の待遇改善を目的とし、勤続年数の長い介護福祉士へ重点的に配分する設計でした。

ただし、8万円という金額はあくまで制度上の目安であり、全員に支給されるものではありません。

現在は制度が見直され、「介護職員等処遇改善加算」として一本化されています。

支給額は事業所の加算取得状況や配分方針によって異なり、実際の昇給額には大きな差が出るのが現状です。

なぜ介護福祉士だけが特別扱いされて「ずるい」と言われているのか?

介護福祉士ばかりが優遇されているように見えることで、「ずるい」と感じる人がいるのは無理のないことです。

介護現場では、介護職だけでなく、看護職や相談員、ケアマネジャー、事務職など多くの職種が連携して利用者を支えています。

ある一部の職種を中心に賃上げが進むと、同じ職場で働く他職種との間に温度差が生まれやすくなります。

特に責任の重い業務を担っている職種ほど、「なぜ自分たちは十分に評価されないのか」と不満を抱きやすいでしょう。

こうした反応は、介護福祉士個人への批判というより、現場全体のバランスを取りにくくした制度への違和感の表れといえます。

実際の介護福祉士の声

実際の現場では、「本当に8万円も上がったわけではない」という声が少なくありません。

例えば、「処遇改善で少し給与は増えたけれど、実際は数千円から2万円程度だった」というケースがあります。

また、役職や夜勤回数が多い人ほど支給額が大きく、同じ介護福祉士でも差があると感じている人もいます。

さらに、「待遇改善を重視して職場を選ぶ重要性が分かった」という前向きな意見も見られます。

制度の恩恵は確かにあるものの、誰もが同じように実感できるわけではありません。

だからこそ、表面的な金額だけで判断せず、勤務先の加算取得状況や配分ルールまで確認することが大切です。

介護福祉士に8万円が支給される制度の特徴

介護福祉士に8万円が支給される制度は、介護職員等特定処遇改善加算に基づく制度です。

ただし、この金額は全ての対象者に一律で支給されるものではなく、制度の仕組みや配分ルールによって大きく左右されます。

ここでは、特定処遇改善加算の概要と特徴、実際に対象となる人について詳しく解説していきます。

特定処遇改善加算とは

介護職員等特定処遇改善加算は、経験や専門性を持つ介護職員の待遇を引き上げ、人材の定着と確保を目的として導入された制度です。

介護福祉士など資格を有する中核人材の賃金を底上げすることで、長く働き続けられる環境を整える狙いがあります。

加算を取得するためには、キャリアパスの整備や職場環境の改善といった要件を満たす必要があり、単に申請するだけでは受けられない仕組みです。

また、加算は段階的に設定されており、専門性の高い職員を多く配置している事業所ほど、より多くの介護報酬を受け取れる特徴があります。

支給された加算は、経験豊富な介護福祉士を中心に、ほかの職員にもバランスよく配分される設計となっていました。

特定処遇改善加算の対象となる人

特定処遇改善加算は、一部の職員だけでなく事業所内の幅広い人材に配分される制度です。

ただし、経験や役割に応じて優先順位が設けられており、支給額には差が生じます。

ここでは、特定処遇改善加算の対象となる人について解説します。

経験・技能を有する介護職員(勤続年数の目安:10年以上)

最も重点的に処遇改善の対象となるのが、経験や技能を有する介護職員です。

一般的には介護福祉士の資格を持ち、勤続10年以上を目安とした職員が該当しますが、必ずしも年数だけで判断されるわけではありません。

リーダー職や主任など役職に就いている場合や、高度な業務を担っている場合も対象となるケースがあります。

つまり、単純な勤続年数ではなく、現場での役割や専門性が総合的に評価される仕組みです。

同じ10年以上でも対象外になる場合や、10年未満でも対象になるケースがある点には注意が必要です。

その他の介護職員(勤続10年未満・上記以外の介護職員)

経験・技能のある職員に次いで対象となるのが、その他の介護職員です。

具体的には、勤続10年未満の職員や、10年以上の経験があっても介護福祉士の資格を持たない職員などが該当します。

これらの職員にも処遇改善は行われますが、制度の趣旨上、配分額は重点対象者より少ない傾向にあります。

しかし、まったく支給されないわけではなく、事業所の方針によって一定の金額が配分されるため、若手や中堅職員にとっても収入アップの機会です。

キャリアを積むことで、より高い区分へ移行できる可能性がある点も特徴です。

介護職以外の職種(事業所で働くその他職員)

特定処遇改善加算では、介護職員以外の職種にも一定の範囲で配分が認められています。

事務職や看護職、リハビリ職など、介護現場を支える職員の中で、介護業務を兼務している場合は対象となるケースがあります。

あくまで主軸は介護職員であるため、配分額は限定的になることが一般的です。

また、年収が一定水準(おおむね440万円以上)を超える職員は対象外とされることもあり、全ての職種が平等に恩恵を受けられるわけではありません。

対象かどうかを正確に知りたい場合は、勤務先に確認することが重要です。

介護福祉士なのに8万円が支給されない理由

介護福祉士であっても8万円が支給されないケースは少なくありません。

その背景には制度の仕組みや事業所ごとの事情が大きく関係しています。

ここでは、介護福祉士なのに8万円が支給されない理由を具体的に解説します。

そもそも特定処遇改善加算の要件を満たしていない

まず大前提として、勤務先の事業所が特定処遇改善加算の要件を満たしていなければ、この制度による支給を受けられません。

特定処遇改善加算を取得するには、従来の処遇改善加算の取得に加え、職員構成や資格保有率など複数の条件をクリアする必要があります。

例えば、一定数以上の介護福祉士が在籍しているなどの条件が求められますが、小規模事業所では達成が難しい場合もあります。

結果、制度自体は全国で導入されているものの、加算を取得している施設は限られており、恩恵を受けられないケースも珍しくありません。

加算の原資が十分でない事業所もある

加算を取得していても、支給の原資が十分でない場合は大幅な昇給につながらないことがあります。

特定処遇改善加算は、事業所の売上に対して一定割合で上乗せされる仕組みとなっているため、売上規模が小さい施設では確保できる加算自体も限られます。

制度上は同じ加算を取得していても、事業所ごとに使える総額には大きな差が生じるのです。

月の売上に対する加算率が低いサービスでは、総額が数万円程度にとどまることもあり、その中で複数の職員に配分する必要があります。

結果、1人あたりの支給額が小さくなり、「8万円」という水準に届かないケースも少なくありません。

すでにほかの職員が優先的に対象となっている

制度上、加算は特定の条件を満たす職員に重点的に配分される仕組みになっています。

同じ介護福祉士であっても、すでに役職者や経験豊富な職員が優先的に対象となっている場合、自分が対象外になることもあります。

また、事業所内で年収の高い職員がいる場合は、その影響で配分方法が調整されることもあり、必ずしも全員に大きな改善が行われるわけではありません。

配分の偏りが、「なぜ自分は対象にならないのか」という不満につながりやすい要因となっています。

配分基準が公開されていないケースがある

処遇改善加算の配分方法は事業所の裁量に委ねられているため、誰にどの程度配分されているのかが明確に示されない場合も見られます。

実際には対象者が設定されていても、その内容が職員全体に十分共有されていないケースも珍しくありません。

結果、「誰かは昇給しているはずだが詳細が分からない」といった状況が生まれ、不透明さが不信感につながる要因となります。

本来は丁寧な説明が求められる部分ではありますが、制度の複雑さもあり、現場では十分な情報共有が行き届いていないこともあるのが実情です。

対象者でも一度に大幅な昇給があるとは限らない

仮に対象者であっても、必ずしも一度に8万円が上乗せされるとは限りません。

実際には、年度を通じて段階的に改善されるケースや、すでに行われている昇給分を含めて計算されることもあります。

10月以降に急に給与が増えるのではなく、年間トータルで見て処遇改善が行われている場合もあります。

また、賞与や手当として分散して支給されることもあり、月給ベースでは大きな変化を感じにくいケースも少なくありません。

「8万円」という数字だけが独り歩きし、実際とのギャップが生まれているのが現状です。

介護福祉士の平均給与や年収について

介護福祉士の収入は、資格の有無だけで決まるものではなく、勤続年数や働き方、勤務先の規模やサービス形態など、さまざまな要因によって大きく変動します。

同じ職種であっても勤務する事業所やキャリアの積み方によって給与差が生まれやすい点が特徴です。

ここでは、介護福祉士の平均給与や年収について具体的に解説します。

年齢や勤続年数による給与の変化

介護福祉士の給与は、一般的に経験年数に比例して上昇していく傾向にあります。

入職間もない時期は基本給も低めに設定されていることが多いですが、勤続年数を重ねることで昇給や処遇改善加算の対象として評価されやすくなり、収入は徐々に増えていきます。

勤続10年以上になると経験やスキルが評価されやすくなり、給与水準が大きく上がるケースも少なくありません。

30〜40代にかけては中核的な役割を担うことが増え、リーダーや主任といった役職に就くことで役職手当が加算されることも多い傾向にあります。

長期的に見ると、キャリアを積み重ねることで安定的に収入を伸ばしていける職種といえるでしょう。

雇用形態別(正社員・パート・派遣)の収入の違い

介護福祉士の収入は、雇用形態によっても大きく異なります。

正社員は基本給に加えて賞与や各種手当が支給されるため、年収ベースでは最も安定しやすい働き方です。

一方で、パートや派遣は時給制が中心となり、働いた時間に応じて収入が決まるため、柔軟な働き方ができる反面、賞与や手当の面では差が出やすくなります。

近年は派遣社員でも処遇改善加算の対象となるケースが増えていますが、適用範囲や支給方法は事業所や派遣会社によって異なります。

安定した収入を重視する場合は、正社員として働くことを視野に入れたキャリア設計が大切です。

地域別・施設形態別に見る給与格差

給与水準は地域や施設の種類によっても差が生じます。

都市部は最低賃金が高く、基本給も高めに設定される傾向にありますが、同時に生活費も高くなるため、必ずしも手取りの余裕が大きいとは限りません。

地方でも、処遇改善に力を入れている法人や自治体では比較的高い給与が設定されている場合もあります。

特別養護老人ホームや有料老人ホーム、訪問介護など施設形態によっても収入構造は異なります。

夜勤の有無や業務内容、利用者の介護度によって手当が変わるため、自分に合った働き方と待遇のバランスを見極めることが重要といえるでしょう。

介護福祉士として給料をあげる6つの方法

介護福祉士として収入を高めるには、制度任せではなく自ら行動することが大切です。

資格取得や働き方の工夫、職場選びによって年収は大きく変わります。

ここでは、介護福祉士として給料をあげる6つの方法を解説します。

資格手当を活用する(ケアマネジャー・実務者研修の取得)など

収入アップを目指す上で欠かせないのが資格手当です。

ケアマネジャーはケアプランの作成や利用者・家族との調整など責任ある業務を担うため、事業所内での評価が高く、給与面にも反映されやすい資格といえます。

また、実務者研修は介護福祉士の基礎となる知識や技術を体系的に学べるため、スキルの証明として評価されるケースも少なくありません。

資格取得には時間や費用が必要ですが、勤務先によっては補助制度や研修支援が用意されていることもあります。

夜勤手当やシフトの工夫で収入を増やす

短期間で収入を増やしたい場合は、夜勤やシフトの工夫が効果的です。

夜勤手当は比較的高額に設定されていることが多く、回数を増やすことで月収に大きな差が生まれます。

早番や遅番など柔軟に対応できる人材はシフトに入りやすく、収入増加につながります。

ただし、夜勤は身体への負担が大きいため、無理をしすぎないことが重要といえるでしょう。

収入と健康のバランスを取りながら働くことが、長く安定して稼ぐポイントになります。

勤続年数を重ねて、処遇改善加算の恩恵を受けやすくする

処遇改善加算では、経験や勤続年数が重要な評価基準の一つです。

特に10年以上の勤務実績がある場合、重点的な賃上げ対象となるケースも多く、収入が大きく伸びる可能性があります。

離職せずに働き続けることで評価が積み重なり、収入面でもプラスになります。

また、過去の職歴を通算できる職場もあるため、キャリアを途切れさせずに積み上げていくことが大切です。

制度を理解して働くことが、効率的な給与アップにつながります。

管理職や施設長などへのキャリアアップを目指す

より高収入を目指す場合は、管理職への昇進も有効です。

リーダーや管理者、施設長などのポジションに就くことで、役職手当が加算され、給与水準が大きく上がる傾向にあります。

これらの役職では、職員の育成やシフト管理、施設運営など幅広い業務を担うため責任は増えますが、同時に評価も高くなります。

マネジメント力を身に付けることで、組織にとって欠かせない存在となり、収入面でも大きなメリットを得られるでしょう。

講師業や副業を活用して収入源を増やす

収入をさらに増やしたい場合は、副業や講師業も選択肢になります。

介護福祉士としての知識や経験を活かし、研修講師や教育分野で活動することで追加収入を得ることが可能です。

また、記事執筆やオンライン講座なども収入源として活用できます。

こうした活動は収入面だけでなく、自身のスキルを整理し深める機会にもなります。

本業と両立しながら無理のない範囲で取り組むことで、安定した収入基盤を築くことができるでしょう。

処遇改善に積極的な施設へ転職する

同じ介護福祉士でも、勤務先によって給与には大きな差があります。

処遇改善加算の取得状況や配分方針、賞与実績などを比較することで、より条件のよい職場へ移ることが可能です。

転職時には給与額だけでなく、実際の昇給実績や職場環境も確認することが重要です。

施設見学や職員の声を参考にすることでミスマッチを防ぐことができます。

長期的に働きやすい職場を選ぶことが、収入アップと安定したキャリア形成につながるでしょう。

介護職員の給与は2026年も引き上げられる?

介護業界では人材不足や物価上昇を背景に、継続的な賃上げが求められています。

こうした背景を受けて、国は処遇改善に向けた複数の支援策や制度の見直しを段階的に進めており、2026年に向けても給与改善の動きは続く見込みです。

ここでは、2026年に向けた最新の施策内容について解説します。

最大月額1万9,000円程度の賃上げを目的とした支援策

2025年度の補正予算では、介護職員の処遇改善を目的に大規模な財政支援が打ち出されています。

中でも注目されているのが、最大で月額1万9,000円程度の賃上げを想定した施策です。

これは物価上昇への対応と人材確保の両面を意識したもので、期間は2025年末から2026年前半にかけて実施される見込みです。

あくまで事業所を通じた支援であるため、実際の支給額は職場ごとに差が出る可能性がありますが、一定の収入底上げが期待できる内容となっています。

介護従事者全体を対象とした賃上げ支援

今回の支援策では、特定の職種に限定するのではなく、介護に関わる幅広い職種を対象とした賃上げが進められています。

具体的には、処遇改善加算を取得している事業所を中心に、介護職員だけでなく関連職種にも賃上げが波及する仕組みです。

これにより、従来は待遇差が問題視されていた職種間のバランス改善も期待されています。

また、居宅介護支援や訪問系サービスなども対象に含まれるため、施設系・在宅系を問わず業界全体での給与底上げが図られる点が特徴です。

協働化などに取り組む事業所への追加支援

賃上げ施策の中には、単純な給与補填だけでなく、取り組み内容に応じて上乗せ支援が受けられる仕組みもあります。

例えば、事業所間の連携強化やICT導入など、生産性向上に取り組む施設に対しては追加の補助が行われる予定です。

この取り組みによって、職員1人あたり数千円規模の賃上げが可能になるとされています。

つまり積極的に業務改善を進める事業所ほど、より高い処遇改善を実現しやすい構造となっており、働く側にとっても、職場選びの重要な判断材料となります。

職場環境の改善を目的とした支援施策

給与面だけでなく、働きやすさの向上を目的とした支援も同時に進められています。

具体的には、業務負担の軽減や職場環境の整備に取り組む事業所に対して補助が行われ、一部が賃上げとして還元される仕組みです。

例えば、設備投資や業務効率化の取り組みを進めることで、職員1人あたり数千円相当の改善が見込まれています。

こうした施策は離職防止にもつながるため、単なる賃上げにとどまらず、長く働ける環境づくりを支える重要な役割を担っています。

2026年6月に予定されている介護報酬改定の前倒し実施方針

厚生労働省は、2026年6月を目安に介護報酬の臨時改定を実施する方針を示しており、処遇改善の対象拡大も検討されています。

これまで対象外だった訪問看護や訪問リハビリ、居宅介護支援なども加算の対象に含める方向で調整が進められています。

背景には深刻な人材不足と他業種との賃金格差があり、2027年の定期改定を待たず早急な対応が求められているためです。

また、補正予算では約1920億円が計上され、月額1万円程度の賃上げに加え、条件次第で上乗せ支給も行われる見込みです。

介護職員に関するよくある質問(FAQ)

本章では、介護職員に関するよくある質問をいくつか紹介します。

介護福祉士は給料が8万円上がるって本当ですか?

結論から言うと、すべての介護福祉士が一律で8万円上がるわけではありません。

2019年から導入された特定処遇改善加算では、経験や技能を持つ介護職員の賃上げが目的とされ、制度設計上「月額8万円相当」が目安として示されていました。

しかし実際には、事業所ごとの配分方針や原資の違いにより支給額には大きな差があり、満額が支給されるケースは限定的でした。

この加算は現在、処遇改善加算へ一本化されており、「必ず8万円上がる」という認識は誤りであり、あくまで条件付きの目安と理解することが重要です。

自分の勤務先が加算を取得しているか確認する方法はありますか?

勤務先が処遇改善加算を取得しているかどうかは、いくつかの方法で確認が可能です。

まず「介護サービス情報公表システム」で事業所名を検索すると、取得している加算の内容が公開されています。

事業所内に掲示されている情報や、利用者向けの重要事項説明書にも記載されていることが一般的です。

これらは「見える化要件」と呼ばれ、加算の取得状況を外部に明示することが義務付けられています。

もし不明な場合は、管理者や人事担当者に直接確認することで、より正確な情報を把握できます。

まとめ

介護福祉士の「8万円」は一律支給ではなく、制度上の目安に過ぎません。

実際の支給額は事業所の加算取得状況や配分方法によって大きく異なります。

給与をあげるためには、資格取得や勤続年数の積み重ね、働き方の工夫、職場選びが重要です。

今後も処遇改善は続く見込みのため、制度を正しく理解し、自分に合ったキャリアを築くことが収入アップの鍵となるでしょう。