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46全身清拭の正しい手順とは?部位別のポイントや注意点も分かりやすく解説

医療現場や在宅介護で行われる「全身清拭」は、入浴が難しい方の体を清潔に保ち、快適に過ごしていただくための大切なケアです。

単に体を拭くだけでなく、血行促進やリラックス効果など、さまざまな効果も期待できます。

ただし、正しい手順を守らないと、かえって不快感を与えたり、皮膚トラブルを招いたりする恐れもあるため注意が必要です。

そこで本記事では、全身清拭の基本から部位ごとのポイント、実施時の注意点までを分かりやすく解説します。

全身清拭を正しく行い、快適かつ清潔に過ごせるよう、ぜひ参考にしてください。

全身清拭とは

全身清拭は、利用者が清潔に、そして快適に過ごすための重要なケアの一つです。

ここでは、全身清拭の目的や効果、タイミングなどについて解説していきます。

清拭の概要

清拭は、寝たきりや身体が不自由であるなどの理由により、入浴やシャワーが困難な利用者の身体を蒸したタオルなどで拭いて、清潔を保つケアのことです。

また、入浴が可能な利用者であっても、入浴介助ができない日や、利用者の身体状態や要望によって入浴しない場合などにおいて、部分浴と組み合わせて実施することもあります。

清拭は衛生管理のみならず、リフレッシュや感染予防など、さまざまな効果が期待できるケアです。

気持ちのよい清拭が行えるよう、手順やポイントを正しく理解しましょう。

清拭の目的

清拭の主な目的は、利用者の皮膚を清潔に保つことです。

入浴が難しい方でも、タオルなどで皮脂や角質といった汚れを拭き取ることにより、清潔な状態を保てます。

また、蒸しタオルを使用することで血行が促進され、寝たきりの方に多い褥瘡(じょくそう)や拘縮(こうしゅく)の予防にもつながります。

さらに、清拭の際に皮膚の状態を観察できるため、異常の早期発見にも役立つでしょう。

清拭の効果

清拭は、入浴よりもエネルギーの消耗が少なく、特に皮膚がデリケートな高齢の利用者にも実施しやすいため、トラブルの早期発見や予防に効果的です。

また、汚れが取れて全身がさっぱりすると、かゆみによる苛立ちを解消できます。

心地よく過ごせるようになることで、リラクゼーション効果や精神の安定にも期待できるでしょう。

加えて、身体が清潔に保たれると、外出や社会活動を積極的に行えるようになるというケースも少なくありません。

このように、清拭にはさまざまな効果があるとされています。

清拭の種類

清拭には、利用者の身体全体を拭く「全身清拭」と、一部分のみを拭く「部分清拭」の2種類があります。

利用者の健康状態や希望に合わせて、適切な方法を選択します。

全身清拭は、一度で身体全体をきれいにできるため、リフレッシュ効果が高いでしょう。

ただし、時間がかかるため、体調がすぐれない方や、疲れやすい方には負担となる場合があります。

一方、部分清拭は短時間で行えるため、体力の少ない方にも取り入れやすい方法です。

その反面、全身清拭に比べて実施回数が増えるほか、爽快感を得にくいというデメリットもあります。

清拭の適切なタイミングと頻度

一般的に、入浴が難しい方の清拭の頻度は週2〜3回が推奨されていますが、陰部などの汚れやすい部位は毎日実施するのが望ましいとされています。

とはいえ、利用者の健康状態や季節によっても、頻度を調整する必要があるでしょう。

例えば、体調が悪いときは少なめに、夏場で汗をかきやすい時期は回数を増やすなど、臨機応変に対応することが求められます。

適切なタイミングや頻度を見極めるためには、普段から利用者と密にコミュニケーションを取ることが大切でしょう。

全身清拭の前に準備すべきこと

手際よく全身清拭を行うためには、事前に必要な物品を用意したり、利用者の体調を考慮して方法を検討したりすることが大切です。

ここでは、全身清拭の前に介助者がしておくべきことをご紹介します。

全身清拭に必要なもの

全身清拭を行う際に準備しておきたい物品は、以下のとおりです。

● 着替え
● バスタオルや清拭用シート3枚程度
● 50℃くらいのお湯
● 使ったお湯を入れるバケツ
● 洗面器
● 清拭料
● ゴム手袋
● 予備の乾いたタオル
● 保湿剤
● 爪切り

清拭と着替えをセットで行うことで利用者の負担を軽減できます。

体をきれいにした後、直前まで着ていた服を着るのは抵抗がある方も多いため、新しい服も用意しておくとよいでしょう。

清拭用品と悩みに合わせた選び方

清拭を行うときは、利用者の悩みに合った物品を選択することで、より快適なケアとなるでしょう。

ここでは、悩み別におすすめの物品の選び方を解説していきます。

<浴用タオルを絞るのが大変なとき>

一般的に清拭では、洗えば繰り返し使える浴用タオルを使用します。

しかし、全身清拭となると、何度もタオルをお湯に浸して絞る必要があるため、介助者に負担がかかることもあるでしょう。

そこで便利なのが、使い捨ての清拭タオルです。

ウエットティッシュのような薄いシート状となっており、洗う手間が省けるため、介助者の負担を軽減できます。

<清拭にかかる時間を短縮したいとき>

汚れがひどい場合など、ときには石鹸を使用したほうがよい場合もあるでしょう。

しかし、石鹸を使うと拭き取りに時間がかかる上、うまく拭き取れないと皮膚トラブルを起こしやすいというデメリットがあります。

これに対して、清拭料は石鹸同様に汚れを落としやすく、拭き取り不要で保湿力が高いものも多いため、かかる時間を短縮できるのが特徴です。

<肌の乾燥が気になるとき>

高齢者の肌は、皮脂の分泌量が少なくバリア機能が低下しているため、かゆみや乾燥が出やすくなります。

そのため、肌に潤いを与えて乾燥を防ぐことが大切です。

例えば、使い捨ての清拭タオルを保湿成分が含まれるものに変えるだけでも、かゆみが出にくくなります。

また、実施後にすばやく水分を拭き取り、保湿剤を塗布することも乾燥予防に効果的でしょう。

しっかりと拭き取れるタオルの畳み方

正しいタオルの畳み方を知ることで、円滑で心地よい清拭が行えます。

以下の順番でタオルを畳んでみましょう。

1. タオルを手に巻くように三つ折りにする
2. 手のひら側に向かって整える
3. 端を内側に入れて肌に当たらないようにする

基本の畳み方を覚えておくと、途中でタオルが崩れることなく、汚れをしっかり拭き取れます。

全身清拭の前にチェックすべきポイント

清拭を始める前に以下の点を確認し、利用者が気持ちよくケアを受けられる環境を整えましょう。

● 清拭を行うことを事前に伝えておく
● 利用者の体温や血圧を測り体調を確認する
● 室温を25℃前後に調節する
● 冷暖房の風が直接当たらないように配慮する
● カーテンを閉めて周りから見えないようにする
● 事前に排泄を済ませてもらう

全身清拭を実施する際は、利用者の健康状態や気持ち、タイミングなどに配慮することが大切です。

また、体調が優れない場合は、部分清拭にしたり、タイミングを変更したりするなど、利用者の負担にならない方法を選択することが重要でしょう。

準備における注意点

ケアの実施中に利用者にストレスや不快感を与えることがないよう、準備の段階から万全の状態を整えておくことが大切です。

準備中の注意点には、以下のようなものがあります。

● 血圧や血糖値が変動しやすい食事の前後1時間を避ける
● リハビリ後など疲弊しているときを避ける
● 清拭に必要な物品をすべて手が届くところに配置する
● 清拭の流れを事前に確認しておく

特に注意したいのが、利用者の体調に配慮すること、利用者を待たせないことの2点です。

利用者には高齢の方も多く、清拭中に体調を崩すことも少なくありません。

そのため、無理なく体調が安定しているときに手際よく行えるよう、準備するのがポイントです。

自宅で清拭を行う場合の工夫

訪問介護やご家族の介護などでは、自宅で清拭を行うこともあるでしょう。

自宅での清拭は、環境や準備できる物品が限られるため、施設でのケアとは異なる工夫が必要です。

場所に合わせて方法を調整したり、手近なもので物品を代用したりしましょう。

例えば、ペットボトルを洗浄ボトルの代わりに使う、電子レンジで蒸しタオルを作るといった方法があります。

また、通常の清拭よりさっぱりとしてもらいたいときには、洗面器にお湯を張って部分浴を行うのもおすすめです。

全身清拭の手順

全身清拭は、手順を覚えることで円滑に行えるようになり、利用者の満足度も上がります。

正しい順番やポイントを理解し、適切な方法で実施できるようになりましょう。

基本的な全身清拭の手順

全身清拭では、上半身から下半身へ、末梢から中枢に向かって順番に拭いていくのが一般的です。

使用するタオルは、きちんと畳んで厚みを持たせた上で、しっかりと手で固定します。

強くこすりすぎると皮膚が傷ついたり、乾燥の原因になったりするため、なぞるように優しく拭きましょう。

また、拭く部位が変わるときには、その都度触れるタオルの面を変えることもより、感染予防につながります。

特に、陰部や目元などの部分は、何度も同じ面で拭かないように注意しましょう。

部位別のポイント

全身清拭の順番は、以下が基本となります。

1. 頭
2. 顔・耳
3. 手・腕
4. 胸・お腹
5. 背中・お尻
6. 足
7. 陰部

ここでは、部位別にきれいに汚れを落とすためのポイントを解説していきます。

利用者の疲労を少しでも軽減できるよう、手順やポイントを押さえ、手際よく行いましょう。

<頭>

頭の清拭には、実際にお湯をかける方法と、お湯を使わない方法の2種類があります。

まず、お湯をかける方法で実施する際には、横になった状態で洗髪ができるケリーパッドが必要です。

頭の下に防水シーツを敷き、首にタオルとケープを巻いたらケリーパッドを取り付け、使ったお湯が流れるように排水路を確保しましょう。

ブラッシング後、お湯の温度を確認しながらシャンプーを行い、しっかりとすすげば完了です。

また、お湯を使わない場合は、蒸しタオルで頭を包み、頭皮を柔らかくしてからドライシャンプーを使って洗髪します。

シャンプー中に頭皮をマッサージすると血行が良くなり、リラックス効果にも期待できておすすめです。

最後に、きれいな蒸しタオルでシャンプーを拭き取りましょう。

<顔・耳>

顔は、以下の順番で拭くようにします。

1. 目(目頭から目尻へ)
2. 鼻(鼻筋に沿って上から下へ)
3. 口周り
4. 額(中心から外側へ)
5. 頬(中心から外側へ)
6. 耳(内側や裏まで)

特に、目元は皮膚が薄く、少しの刺激でも赤みが出ることがあるため、軽くなでるように拭きましょう。

また、目は汚れがたまりやすい部分でもあります。

左右の目でタオルの面を変え、清潔な面を使用しましょう。

首は、しわを伸ばしながら横向きに拭くのがポイントです。

<手・腕>

手や腕を拭くときは、血行を促進するために指から腕の付け根にかけて、以下の順番で末梢から中枢へと拭いていきます。

1. 指
2. 手の甲
3. 手首からひじ
4. ひじの内側
5. ひじから脇
6. 脇の下

特に、指の間やひじの内側、脇の下などの部分は汗をかきやすく、汚れもたまりやすいため、重点的に拭くのがポイントです。

腕周りは、手首を軽く持ち上げたり、関節を支えたりするとしっかり固定され、拭き残しがなくなります。

<胸・お腹>

胸やお腹は範囲が広く、寒さを感じやすい部位です。

また、デリケートな部位のため、拭いていないときはバスタオルで覆うなど、プライバシーに配慮しましょう。

胸やお腹は、以下の順番で拭きます。

1. 鎖骨周り(内側から外側)
2. 胸部(乳房周りから外に円を描くように)
3. お腹の中心
4. お腹の側面

胸やお腹は、真ん中から外側に向かって拭くのが基本です。

また、女性の場合はアンダーバストに汚れがたまりやすいため、入念に拭きましょう。

<背中・お尻>

背中やお尻を拭くときは、利用者に横向きになってもらう必要があります。

体勢を変える前にきちんと声を掛け、ゆっくりと動作を行いましょう。

背中を拭くときは、まず腰からスタートして、背骨をなぞるようにタオルを上に動かします。

肩甲骨あたりに到達したら、身体の側面に向かい、また中心に返ってくるような流れで円を描くように拭き、少しずつ位置を下げながら左右で繰り返します。

お尻は外側から内側にかけて、円を描くように拭くのがコツです。

なお、褥瘡ができやすい部位のため、皮膚の状態を確認しながら行うようにしましょう。

<足>

足の清拭では、手や腕の清拭と同様に末梢から中枢へと拭いていくこともありますが、かかとなどの部分は汚れやすいため、足先を最後に拭くことも少なくありません。

ここでは、足先を最後に拭く場合の手順をご紹介します。

1. 足首
2. 足首から膝
3. 膝から足の付け根
4. 膝の裏
5. 足の指
6. 足の裏やかかと

足を拭くときは、利用者に膝を立ててもらうと、隅々まで拭き取りやすくなります。

また、かかとは褥瘡ができやすい部位のため、触れるときは力加減に注意しましょう。

<陰部>

陰部や肛門は触られたくない方も多いため、基本的には利用者自身で拭いてもらうようにしましょう。

ただし、介助が必要な場合は、男性であれば陰茎、陰のう、肛門の順に、女性であれば恥骨から肛門まで一方向に拭き上げます。

陰部は汚れがたまりやすいため、専用のタオルを使いましょう。

また、汚れが多い場合は、石鹸を使って丁寧に落とすことが大切です。

心地よい全身清拭にするためのポイント

全身清拭の手順を覚えることも大切ですが、円滑で利用者が安心できる清拭にするためには、いくつかのコツを押さえる必要があります。

清拭のポイントを理解し、利用者が気持ちよくケアを受けられる環境を作りましょう。

上半身→下半身→陰部の順で行う

全身清拭では、上半身から下半身にかけて行い、最後にデリケートな陰部を拭きます。

できる限り利用者の体を冷やさないよう、一度に衣服をすべて脱がせるのではなく、清拭する部分のみ衣服を脱がせるのがポイントです。

また、脱衣部分についても、拭き終わったらバスタオルを掛けるなどして、体温を下げないように工夫しましょう。

しっかりとコミュニケーションを取る

清拭を円滑に行うためには、介助者が利用者と密なコミュニケーションを取り、安心してケアを受けられる状況や雰囲気を作ることが重要です。

例えば、清拭を始める前に清拭実施の旨を伝えておくことで、利用者も心の準備ができます。

また、普段のコミュニケーションを通して信頼関係を築いておくことにより、利用者から身体の悩みや要望を伝えてくれることもあるでしょう。

汚れの残りやすい部分を重点的に拭く

大きい部位は拭きやすい一方で、指の間や耳の後ろ、女性であれば胸の下など、小さく細かい部位や普段は隠れている部分は見落としやすく、汚れがたまりやすくなります。

全身清拭では、そうした汚れの残りやすい場所をきちんと把握し、汚れがたまらないよう入念に拭くことも大切です。

清拭後のケアも欠かさない

清拭が終わったら、まず乾いたタオルで水分を拭き取り、体をしっかりと乾かします。

その後は、肌の乾燥を防ぐために保湿剤を塗り、温かい毛布で包むと体が冷えません。

清拭後のケアを怠ると、せっかく体をきれいにしても、皮膚トラブルが起きやすくなります。

そのため、拭き取り後も油断せず、最後まで丁寧にケアを行いましょう。

全身清拭を行う際の注意点

全身清拭は、正しい方法で行うことで利用者にさまざまな良い効果をもたらしますが、気持ちよくケアを受けてもらうためには、いくつか気をつけるべき点もあります。

ここでは、全身清拭の注意点をご紹介します。

プライバシーに配慮する

全身清拭では体を露出するため、恥ずかしさを感じる利用者も少なくありません。

そのため、ケアを行う際は周囲の目に触れない工夫をすることが大切です。

例えば、窓やカーテンを閉めて視線を遮る、拭く部分以外をバスタオルで覆うなど、利用者の安心感を保つ工夫を忘れないようにしましょう。

身体が冷えないようにする

体が冷えると、利用者の体調が悪くなることがあります。

特に、清拭中は体の露出や蒸しタオルによって体が冷えやすい状況にあるため、温度管理を徹底しましょう。

室温は25℃前後、お湯は熱めの50℃くらいが目安とされています。

冬場などの寒い時期は、介助者の手が冷たくなっていることも多いため、事前に自身の手を温めておくのも大切なポイントです。

すばやく行う

高齢の方や寝たきりの利用者であれば、何度も体勢を変えることが大きな疲労につながることがあります。

必要以上に利用者の体力を消耗させないよう、介助者はしっかりと手順を覚えておきましょう。

また、清拭中にその場を離れることがないよう、準備の段階で必要なものをすべてそろえておくことも、すばやく清拭を行う上で重要です。

皮膚トラブルがないか観察する

清拭は、利用者の身体の状態を観察できる貴重な時間です。

全身を拭きながら、あざやケガ、湿疹などの皮膚トラブルがないか、入念に確認しましょう。

特に、寝たきりの方は長時間同じ姿勢でいることで、褥瘡ができやすくなっています。

放置すると重症化する恐れがあるため、見落とさないようにしましょう。

汚れやすいところは毎日拭く

清拭の頻度は、週2〜3回が推奨されていますが、汚れやすい部分は可能であれば毎日行うことが望ましいです。

特に、陰部や肛門は汚れがたまりやすく、デリケートな部位であるため、毎日の清拭で清潔を保つことが大切です。

ただし、毎日の清拭は介助者に負担がかかる場合もあります。

無理をせず、清拭シートや拭き取り不要の清拭料など、ツールを活用することも検討しましょう。

強くこすりすぎない

汚れをしっかりと落とそうとして強くこすると、皮膚への刺激となり、かゆみや乾燥を引き起こす場合があります。

特に、高齢者の肌は薄く傷つきやすいため、優しく扱うことが大切です。

利用者によって力加減の好みは異なりますが、力を入れすぎず、肌にタオルを軽く当てるくらいが、拭くときの力加減の目安です。

全身清拭で起きやすいトラブルと対策

全身清拭は、利用者の身体に触れるというデリケートなケアであるため、トラブルが発生することも少なくありません。

そのため、大きな問題に発展しないよう、丁寧なケアを心がけましょう。

ここでは、全身清拭で起きやすいトラブルと、その対策について解説していきます。

体の不調が起こる

全身清拭では体を露出するため、体が冷えて体調を崩すことがあります。

対策としては、室温の管理や、露出した部分を乾いたバスタオルで覆うなどがあります。

特に、寒さを感じやすい方の場合は、お湯の温度を少し高めにする、できるだけ日中に行うといった工夫もおすすめです。

どうしても体調が優れないときは、部分清拭に切り替えることも検討しましょう。

皮膚が傷つく

高齢者の肌は、バリア機能が低下していてデリケートなため、少しの刺激でも傷ついたり、皮膚トラブルにつながったりする可能性があります。

また、拭くときの刺激のみならず、体勢を変更する際のケガにも注意が必要です。

一度できた傷は、治るまでに時間がかかるため、清拭のときは利用者の体に優しく触れるようにしましょう。

周囲が濡れてしまう

浴用タオルを使用する場合、何度もタオルを洗って絞るため、周囲に水が飛び散ることがあります。

そのまま放置すると、滑ってケガをする恐れがあるため、水が飛び散らないよう、また水をしっかり拭き取るように注意しましょう。

特に、自宅での介助など、濡れると困る場合は、バケツの下にビニールシートを敷くと安心です。

まとめ

全身清拭は、利用者の体を清潔に保ち、快適な療養生活を支える重要なケアです。

正しい手順や注意点を理解して行うことで、利用者に「気持ちいい」「快適だ」と感じてもらえる清拭につながります。

すべての動作を丁寧に行い、利用者に寄り添ったケアを心がけることが大切です。

また、自宅や施設での介助に役立つ清拭シートや拭き取り不要の清拭料、使い捨てタオルなどを活用すれば、介助者の負担を軽減しながらより快適なケアが可能です。

日々の清拭を通じて、利用者の健康と安心を守るサポートをしていきましょう。