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更新日:
137

訪問介護の仕事内容は?ヘルパーが対象外の業務や向いている人もご紹介

訪問介護のヘルパーに興味があり、「具体的な仕事内容」や「自分との相性」が気になっていませんか。

ヘルパーの仕事はやりがいがある一方で、きついと感じる方も少なくないため、事前に内容を確認しておくことが大切です。

本記事では、訪問介護の基本知識や仕事内容、ヘルパーがやってはいけないことを解説します。

ヘルパーに向いている方の特徴や必要な資格、給料の目安などにも触れていますので、ぜひ参考にしてください。

Contents
  1. 訪問介護(ホームヘルプ)とは?
  2. 訪問介護(ホームヘルプ)の主な仕事内容
  3. 訪問介護(ホームヘルプ)で対象外の仕事内容・やってはいけないこと
  4. 訪問介護の仕事内容と1日のスケジュール例
  5. 訪問介護(ホームヘルプ)で働くメリット
  6. 訪問介護(ホームヘルプ)で働くデメリット
  7. 訪問介護(ホームヘルプ)はどんな人に向いている?
  8. 訪問介護(ホームヘルプ)に求められる資格
  9. 訪問介護員(ホームヘルパー)の働き方と給料相場
  10. まとめ

訪問介護(ホームヘルプ)とは?

そもそも訪問介護(ホームヘルプ)とは、具体的にどのようなサービスなのでしょうか。

はじめに、訪問介護の基本知識と施設介護との違いについて解説します。

訪問介護(ホームヘルプ)の基本知識

訪問介護(ホームヘルプ)とは、介護保険法に基づく居宅サービスの一つです。

要介護者の自立支援や生活維持を目的としたサービスであり、訪問介護員(ホームヘルパー)が利用者の自宅を訪問し、身体介護や生活援助を行います。

訪問介護の対象者は要介護1〜5の認定を受けた方で、主に自宅で生活を続けている高齢者に利用されています。

訪問介護と施設介護との違い

施設介護とは、要介護認定を受けた高齢者が介護施設に入所し、24時間体制で介護や機能訓練などを受ける公的なサービスです。

訪問介護との違いを以下の表にまとめましたので、今後のキャリアを検討する際の参考資料としてお役立てください。

項目訪問介護(ホームヘルプ)施設介護
場所 (介護サービスを提供する場所)利用者の自宅介護施設(特別養護老人ホームや介護老人保健施設など)
主な仕事内容身体介護・生活援助身体介護
支援体制基本的に一人で対応チーム(複数のスタッフ)で対応
働き方日勤中心(夜勤なし)が多い日勤・夜勤を組み合わせたシフト制が多い
必要な資格「介護職員初任者研修」以上の資格が必須 (就職自体は無資格でも可能)入職後に「認知症介護基礎研修」の受講が必須 (就職自体は無資格でも可能)

訪問介護と施設介護は、いずれも要介護者の生活を支えるためのサービスです。

同じ介護保険サービスではありますが、職員として携わる場合、仕事内容や働き方などに違いがあることを理解しておく必要があります。

訪問介護(ホームヘルプ)の主な仕事内容

訪問介護の仕事内容は、大きく分けて以下の3つに分けられます。

  • 身体介護
  • 生活援助
  • 通院等乗降介助

それでは、上記3つの仕事内容について詳しく見ていきましょう。

身体介護

訪問介護で提供する介護サービスのうち、利用者の身体に直接触れて行うサービスを「身体介護」といいます。

具体的なサービス内容は以下のとおりです。

サービス内容概要
三大介助食事・入浴・排泄のサポート
更衣介助着替えのお手伝い
整容介助洗髪・整髪・歯磨きなどの整容動作の支援
服薬介助服薬のお手伝いや服用後の状態確認
移乗介助・移動介助車椅子への乗り降り・別の場所への移動などのサポート

訪問介護では利用者の自宅に担当職員が訪問し、一人ひとりの身体状況に合わせて介助を行います。

特に、入浴や排泄の介助はデリケートな内容であるため、身体面だけでなく、精神面(プライバシーの保護や尊厳)にも十分に配慮することが重要です。

生活援助

身体介護とは異なり、利用者の身体に直接触れずに日常生活上の支援を行うサービスを「生活援助」といいます。

主な支援内容は以下のとおりです。

  • 部屋の掃除・片付け・ゴミ出し
  • 衣類の洗濯・乾燥・収納
  • 食事の用意・配膳・片付け
  • 食材や日用品の買い出し
  • 薬局などでの薬の受け取り
  • ベッドメイキング

生活援助は、あくまで利用者本人の自立支援や生活維持を目的としたサービスです。

そのため、「家族・来客のための作業」や「日常的な家事の範囲を超える作業」は生活援助の対象外となります。

通院等乗降介助

通院等乗降介助とは、要介護者が病院などへ通院する際に、安心して受診できるように支援するサービスです。

訪問介護員は以下のような支援を行います。

  • 車(自社車両・福祉車両)の運転
  • 車両への乗車・降車の介助
  • 乗車前や降車後の移動の介助
  • 病院での受診手続きや会計手続きの補助

なお、病院内での付き添いや待ち時間の対応については、原則として通院等乗降介助の範囲に含まれません。

これは、病院内での介助が「院内介助」と呼ばれる支援サービスに該当し、医療機関のスタッフが対応すべきものとされているためです。

ただし、利用者の身体状況や医療機関の事情により、病院内での介助が不可欠とされる場合には、例外的に訪問介護員による介助が認められることもあります。

訪問介護(ホームヘルプ)で対象外の仕事内容・やってはいけないこと

訪問介護の仕事内容は多岐にわたりますが、対象外となるサービスも少なくありません。

ここでは、訪問介護員がやってはいけないことや注意すべきポイントをご紹介します。

利用者への援助に該当しないサービス

訪問介護を利用できるのは要介護認定を受けた方(利用者本人)のみであるため、訪問介護員は利用者への援助に該当しないサービスを提供できません。

例えば、「家族への食事提供」や「来客者へのお茶出し」は訪問介護の対象外となります。

このようなご依頼を受ける可能性はゼロではないため、いざというときに落ち着いて対応できるよう、サービスの範囲を正しく理解しておくことが大切です。

日常生活の範囲を超えるサービス

訪問介護は、利用者が自立した日常生活を送るために必要な支援を行うサービスです。

よって、訪問介護員は利用者の日常生活の範囲を超えるサービスは行いません。

例えば、「庭の草むしり」や「ペットのお世話」などは訪問介護の対象外となります。

利用者本人からのご依頼であっても、その内容が日常生活を送る上で必要のないものである場合は、原則としてご依頼に応じる必要はありません。

医療行為にあたるケア

医療従事者以外による医療行為は法律で禁止されているため、訪問介護員として業務に携わる場合、利用者に対して医療行為を行ってはいけません。

医療行為にあたるケアとして「インスリン注射」や「褥瘡(じょくそう)の処置」などが挙げられます。

ただし、医療行為ではないとされるケア(軽微な切り傷の処置など)については、訪問介護員でも実施することが可能です。

出典:厚生労働省 原則として医行為ではない行為に関するガイドライン

訪問介護の仕事内容と1日のスケジュール例

訪問介護では日勤中心(夜勤なし)の働き方が主流です。

ここでは、訪問介護員として働く場合の主な仕事内容と1日のスケジュール例をご紹介します。

【訪問介護の1日の流れ(常勤ヘルパーの場合)】

時間業務内容
8:30出勤・朝礼・訪問介護の準備
9:001件目の訪問(生活援助:45分・移動:15分)
10:002件目の訪問(身体介護:60分・移動:15分)
11:15事務作業(訪問記録の作成など)
12:00昼食・休憩
13:003件目の訪問(生活援助:50分・移動:15分)
14:054件目の訪問(身体介護:60分・移動:15分)
15:205件目の訪問(生活援助:45分・移動:15分)
16:20帰社・事務作業 (訪問記録の作成・ケアマネジャーへの報告・翌日の準備など)
17:30退勤

※あくまで一例

常勤ヘルパーは事業所が定める所定労働時間(9:00〜18:00など)に合わせて出勤・退勤するのが一般的です。

また、サービスの提供に付随して移動時間が発生するため、1日あたりの訪問件数は5件前後が目安となります。

実際の業務内容や訪問件数は、利用者の状態や事業所のサービス形態などによって異なるため、上記のスケジュールはあくまで参考としてください。

なお、訪問介護では登録ヘルパー(パート・アルバイト)として働く方も多いですが、基本的な仕事内容は常勤ヘルパーと変わりません。

ただし、登録ヘルパーはあらかじめ働ける曜日や時間帯を事業所に登録し、その枠内で仕事を受けられるため、常勤ヘルパーよりも働き方の自由度は高いといえます。

訪問介護(ホームヘルプ)で働くメリット

訪問介護で働く主なメリットとして、以下の3つが挙げられます。

  • 利用者との信頼関係を築きやすい
  • 柔軟な働き方ができる
  • スキルアップ・キャリアアップを目指しやすい

ここからは、上記3つのメリットについて詳しく解説していきます。

利用者との信頼関係を築きやすい

訪問介護では、利用者一人に対してホームヘルパーが一人で対応するのが基本です。

加えて、同じヘルパーが継続してケアを行うことが多いため、施設介護と比べて利用者との信頼関係を構築しやすい傾向があります。

訪問介護を繰り返すことで相互理解が深まれば、より適切なケアを提供できるようになり、仕事のやりがいや介護職としての成長を実感できるでしょう。

柔軟な働き方ができる

訪問介護員は、利用者の生活に合わせてサービスを提供するため、勤務時間を比較的自由に調整できます。

ワークライフバランスを重視する方にとって、ご自身のライフスタイルや家庭の事情に合わせて働けるのは大きなメリットです。

また、子育てや在宅介護などの理由により、フルタイムで勤務できない場合でも、訪問介護員なら登録ヘルパーとして働くことができます。

登録ヘルパーであれば、「週3日のみ」や「午前中のみ」といった働き方もできるため、勤務時間が限定される方も無理なく続けられるでしょう。

スキルアップ・キャリアアップを目指しやすい

訪問介護は1対1の個別ケアが基本であり、その場の状況や環境に応じて柔軟に対応しなければなりません。

そのため、介護職に必要な判断力や対応力が自然と身につき、スキルアップの観点からもメリットがある職場といえます。

さらに訪問介護員として働きつつ、「介護福祉士実務者研修」や「介護福祉士」の資格を取得すれば、サービス提供責任者を目指すことも可能です。

介護福祉士実務者研修に関しては、介護の実務経験がない方でも受講できるため、早期のキャリアアップを実現する上で有効な選択肢となります。

訪問介護(ホームヘルプ)で働くデメリット

訪問介護はその性質上、以下のような点にデメリットを感じる方も少なくありません。

  • 一人で判断・対応する場面が多い
  • スケジュール管理が難しい
  • 移動の負担を感じることがある

ここからは、上記3つのデメリットについて詳しく解説していきます。

一人で判断・対応する場面が多い

訪問介護員として働く場合、基本的には利用者の自宅に一人で向かうことになります。

良くも悪くも、現場では自分一人で判断・対応しなければならないため、施設介護員として働くよりもプレッシャーを感じてしまうかもしれません。

決して楽な仕事ではありませんが、個別ケアを通じてさまざまな知識や技術を得ることができ、キャリアの幅を広げられる仕事でもあります。

スケジュール管理が難しい

訪問介護は業務上の移動が多く、また急な予定変更が起こりやすいため、スケジュール管理が難しいという特徴があります。

自分でスケジュール調整ができる一方で、その作業に苦労することが多いのはデメリットといえるでしょう。

また、訪問介護では利用者の希望やケアプランに合わせてスケジュールを調整するのが基本です。

そのため、自分が働きたい日時に仕事を入れられず、結果として収入が減るケースもあります。

移動の負担を感じることがある

訪問介護員は、1日に複数の利用者宅を訪問するのが一般的です。

車や自転車などで移動しながら業務をこなす必要があるため、特に運転に慣れていない方や体力に自信がない方は移動の負担を感じるかもしれません。

なお、訪問介護による支援は、介護サービスを直接提供していない施設(住宅型有料老人ホームなど)に入所している方に対して行うこともあります。

移動の負担が気になる方は、訪問エリアにも注目しながら事業所を探してみると良いでしょう。

訪問介護(ホームヘルプ)はどんな人に向いている?

先述した仕事内容やメリット・デメリットなどを踏まえると、訪問介護は以下のような方に向いているといえます。

  • 利用者一人ひとりと真摯に向き合える人
  • 1対1の個別ケアに抵抗がない人
  • 強い責任感を持って仕事に取り組める人
  • 臨機応変に対応できる人
  • 体力に自信がある人

訪問介護は「1対1の個別ケア」を基本とするサービスです。

利用者一人ひとりと真摯に向き合い、責任感と柔軟性を持って仕事に取り組める方は、訪問介護に向いているといえるでしょう。

また、訪問介護では、入浴介助や移乗介助などを行う際にある程度の体力が必要となります。

さらに、業務上の移動によってエネルギーを消耗することも多いため、体力に自信がある方にも適した仕事といえるでしょう。

訪問介護(ホームヘルプ)に求められる資格

訪問介護事業所で働く場合、就職自体は無資格でも可能です。

ただし、訪問介護に従事するには「介護職員初任者研修」以上の資格が必要となります。

ここでは、訪問介護員として働く上で必要な資格と役立つ資格を合わせて3つご紹介します。

①介護職員初任者研修

介護職員初任者研修(以下、初任者研修)とは、介護の基本的な知識や技術を習得するための研修です。

介護分野における民間資格の一つであり、介護職の入門資格として位置づけられています。

初任者研修には受講資格がないため、介護に関する資格や経験を持っていない方でも受講することが可能です。

通学または通信(一部の科目は通学が必須)で計130時間のカリキュラムを修了し、修了試験に合格すれば、初任者研修の資格が認定されます。

②介護福祉士実務者研修

介護福祉士実務者研修(以下、実務者研修)とは、介護の実践的な知識や技術を習得するための研修です。

初任者研修の上位資格として位置づけられており、また介護福祉士国家試験の受験要件の一つでもあります。

実務者研修には受講資格がないため、介護業務に従事したい方であれば、誰でも受講することが可能です。

資格取得には計450時間のカリキュラムを修了する必要がありますが、事前に初任者研修を受講している場合は、その分の研修時間(130時間)が免除されます。

実務者研修は「サービス提供責任者」の任用要件にも含まれるため、訪問介護の現場はもちろん、キャリアアップにおいても重要な役割を果たす資格です。

③介護福祉士

介護福祉士とは、介護に関する一定の知識や技術を有していることを証明する資格です。

介護分野における唯一の国家資格であり、取得後は訪問介護だけでなく、家族へのアドバイスや介護スタッフの指導など幅広い業務に従事することができます。

介護福祉士の資格を取得するには、原則として国家試験の合格が必要です。

同試験を一般的な方法(実務経験ルート)で受験する場合、3年以上の実務経験と実務者研修の修了が求められます。

日本では高齢化の進展に伴い、介護福祉士のニーズが高まっているため、取得後は給与・転職・キャリアアップなどで有利に働くことが期待できるでしょう。

訪問介護員(ホームヘルパー)の働き方と給料相場

一口に「訪問介護員」といっても、その働き方は実にさまざまです。

ここでは、訪問介護員の働き方と給料相場をご紹介します。

訪問介護員(ホームヘルパー)の働き方

訪問介護員の働き方は、大きく分けて以下の3つに分けられます。

働き方概要特徴
事業所・施設に就職する訪問介護事業所などに就職し、常勤職員または非常勤職員として働く  ・勤務時間が決まっている ・月給制で収入が安定しやすい(常勤の場合) ・働き方の自由度が比較的高い(非常勤の場合) ・拘束時間が長い
登録ヘルパーとして働く訪問介護事業所などにヘルパーとして登録し、非正規社員(登録ヘルパー)として働く・登録した日時に仕事を受けられる ・利用者宅への直行直帰ができる ・仕事がない日もある(収入が安定しにくい)
派遣ヘルパーとして働く派遣会社に登録し、紹介された事業所で派遣社員(派遣ヘルパー)として働く・直接雇用と比べて時給が高い(基本的に賞与や昇進の制度はない) ・残業がほとんど発生しない ・数か月ごとに契約を更新する必要がある ・雇用期間が31日間〜3年間と短い

訪問介護員として働く場合、訪問介護事業所や住宅型有料老人ホームなどに就職するほか、登録ヘルパーや派遣ヘルパーとして働くこともできます。

それぞれメリット・デメリットが異なるため、ご自身の希望条件と照らし合わせながら適切な働き方を選びましょう。

訪問介護員(ホームヘルパー)の給料相場

厚生労働省の調査によると、訪問介護員の平均給与額は以下のとおりです。

項目サービス提供責任者以外サービス提供責任者
常勤(月給制)の場合32万2,800円36万7,190円
非常勤(時給制)の場合11万4,140円20万5,890円

出典:厚生労働省 令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果

常勤職員の給与は「月給制」が基本であり、また賞与や各種手当が支給されるため、安定した収入が見込めます。

加えて、常勤職員は昇給や昇進のチャンスが多く、長期的なキャリア形成を計画しやすい点も魅力です。

一方、非常勤職員の給与は「時給制」が基本であり、賞与や各種手当が支給されないケースも少なくありません。

これらの特徴から、非常勤職員は収入が低くなりやすい傾向があります。

その反面、希望する曜日や時間帯に働けるという点は非常勤職員ならではのメリットです。

なお、実際の給与額は働くエリアや勤務先などさまざまな条件によって変動するため、上記の金額は目安の一つとして捉えておきましょう。

まとめ

今回は、訪問介護の仕事内容やヘルパーがやってはいけないことなどについて解説しました。

訪問介護の仕事内容は、主に「身体介護」「生活援助」「通院等乗降介助」の3つに分けられ、いずれも担当スタッフが一人で対応するのが基本です。

提供サービスは多岐にわたりますが、原則として「病院内での介助」や「利用者以外への援助」、「日常生活の範囲を超える支援」は対象外となります。

利用者はもちろん、ヘルパー自身の健康や生活を守るためにも、適切な範囲でサービスを提供することが大切です。

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