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更新日:
135

短期入所生活介護はどんなサービス?利用できる期間や料金の目安もご紹介

短期入所生活介護(通称:ショートステイ)とは、要介護認定を受けた方が利用できる介護保険サービスの一つです。

名前は聞いたことがあるものの、具体的にどのようなサービスなのか知らない方も多いのではないでしょうか。

本記事では、短期入所生活介護の提供サービスをはじめ、利用できる期間や料金の目安などを分かりやすくご紹介します。

一般的な用途やメリット・デメリット、利用の流れについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

Contents
  1. 短期入所生活介護(ショートステイ)はどんなサービス?
  2. 短期入所生活介護を利用できる対象者・条件
  3. 短期入所生活介護を利用できる期間
  4. 短期入所生活介護の利用にかかる費用
  5. 短期入所生活介護を利用する目的
  6. 短期入所生活介護を利用する4つのメリット
  7. 短期入所生活介護を利用する3つのデメリット
  8. 短期入所生活介護を利用する際の流れ
  9. まとめ

短期入所生活介護(ショートステイ)はどんなサービス?

短期入所生活介護とは、普段介護を受けている方が、一時的に特別養護老人ホームなどに短期間入所し、身体介護や機能訓練などを受けられるサービスです。

まずは短期入所生活介護がどのようなサービスなのか詳しく見ていきましょう。

短期入所生活介護の提供サービス

短期入所生活介護では、以下のようなサービスが提供されています。

主な提供サービス具体例
身体介護食事・入浴・排せつのサポートなど
生活援助部屋の掃除・衣類の洗濯など
健康管理バイタルサインの測定・服薬管理など
機能訓練歩行訓練・関節可動域訓練・嚥下体操など
レクリエーション健康体操・脳トレ・季節感のあるイベントなど

短期入所生活介護は、「利用者の心身機能の維持」と「家族の身体的・精神的負担の軽減」を目的とした介護保険サービスです。

上記のような幅広いサービスを受けられるほか、一時的に施設へ入所できる利便性の高さから、介護保険サービスの中でも特に高い人気を集めています。

短期入所生活介護の職員体制

短期入所生活介護の職員体制(人員基準)は以下のとおりです。

職種人数
医師1名以上
生活相談員1名以上/利用者100名(常勤換算)   ※うち1名は常勤(利用定員が20人未満の併設事業所を除く)
介護職員・看護職員1名以上/利用者3名(常勤換算)   ※うち1名は常勤(利用定員が20人未満の併設事業所を除く)
栄養士1名以上   ※利用定員が40人以下の場合、一定の条件下では不要
機能訓練指導員1名以上
調理員・そのほかの従業者実情に応じた適当数

短期入所生活介護を提供する施設では、介護職員だけでなく、医師や生活相談員、機能訓練指導員など多様な専門職が配置されています。

さまざまな課題に対して専門的なサポートを受けられる点も、多くの方に支持される理由の一つです。

出典:厚生労働省 短期入所生活介護

短期入所生活介護の部屋タイプ

短期入所生活介護では、以下のような居室を利用できます。

種類特徴
従来型個室・個室で、プライバシーを確保しやすい ・室内に洗面台とトイレが設置されていることが多い
多床室・1部屋4人以下の相部屋で、カーテンなどで仕切れる ・個室と比べて費用を抑えやすい
ユニット型個室・個室で10名程度を一つのユニットとしてケアする ・アットホームで、顔なじみのスタッフやほかの利用者とコミュニケーションが取りやすい
ユニット型個室的多床室・個室のような相部屋で簡易的な壁で仕切られている(天井と壁の間に隙間がある) ・設備やサービスはユニット型個室と同じ

ご覧のように、短期入所生活介護で利用できる居室には、さまざまなタイプがあります。

プライバシーの確保を優先したい方は「個室タイプ」、費用面を重視して選びたい方は「多床室タイプ」がおすすめです。

それぞれ特徴が異なるため、利用者の性格や家族の状況などを踏まえたうえで、利用する居室を検討しましょう。

短期入所療養介護との違い

短期入所療養介護とは、一時的に医療機関や介護老人保健施設などへ入所し、医療的ケアや機能訓練などを受けられる介護保険サービスです。

いわゆるショートステイの一種ですが、短期入所生活介護と比べると、提供施設やサービス内容などに違いがあります。

項目短期入所生活介護短期入所療養介護
主な提供施設・特別養護老人ホーム ・老人短期入所施設 など・医療機関 ・介護老人保健施設 など
主な対象者・要介護の認定を受けている ・身体介護や生活援助が必要・要介護の認定を受けている ・医療的ケアやリハビリが必要
サービス内容食事・入浴・排せつなどの身体介護、生活援助を中心に提供看護・医学的管理のもとで介護し、医療処置やリハビリを中心に提供
医療体制医師が常駐しないことが多い (医療的ケアの範囲が限定的)医師と看護師が常駐している (手厚い医療的ケアやリハビリに対応)

短期入所生活介護は「身体介護や生活援助」、短期入所療養介護は「医療的ケア」を中心としたサービスです。

いずれも施設への短期入所が可能ですが、受けられるサービスが異なるため、利用者の状態に応じて使い分けることが求められます。

短期入所生活介護を利用できる対象者・条件

介護保険サービスを利用できるのは一部の方に限られますが、短期入所生活介護はどのような方が利用できるのでしょうか。

ここでは、短期入所生活介護を利用できる方をご紹介します。

短期入所生活介護の利用対象者・利用条件

短期入所生活介護は、要介護認定を受けた65歳以上の方を対象としたサービスです。

要介護1~5の認定を受けた方は「短期入所生活介護」、要支援1・2の認定を受けた方は「介護予防短期入所生活介護」を利用できます。

65歳以上の方に加えて、40〜64歳の方も「特定疾病の影響で介護が必要である」と判断された場合には、短期入所生活介護を利用することが可能です。

上記のケースに該当しない方は、後述する「有料ショートステイ」の利用を検討しましょう。

有料ショートステイなら要介護者以外の方でも利用可能

有料ショートステイとは、一部の介護施設(有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅など)が提供している介護保険外サービスです。

通常のショートステイ(短期入所生活介護)とは異なり、介護保険が適用されないため、要介護認定を受けていない方でも利用できます。

サービス利用料は全額自己負担となりますが、通常のショートステイと同等の支援・介護を受けられるため、必要に応じて活用すると良いでしょう。

有料ショートステイの利用条件・サービス内容・費用は施設によって異なるため、可能であれば複数の施設を比較することをおすすめします。

短期入所生活介護を利用できる期間

短期入所生活介護は、利用できる期間に制限があるため、事前にルールを把握しておくことが重要です。

ここでは、短期入所生活介護の利用日数と利用実態について解説します。

短期入所生活介護の利用日数

短期入所生活介護の利用日数は、原則として要介護認定の有効期間の半数が上限です。

例えば、認定の有効期間が180日間の場合、その半分の90日が上限となります。

また、短期入所生活介護の連続利用日数は、原則として30日間です。

31日目以降の利用分(連続で利用している場合)については、介護保険の適用外となります。

短期入所生活介護は、あくまで短期利用を前提としたサービスです。

ただし、介護者の体調不良や退院後の生活準備などやむを得ない事情がある場合は、特例として長期利用が認められることもあります。

出典:厚生労働省 短期入所生活介護の報酬・基準について

短期入所生活介護の利用実態

短期入所生活介護は、利用者が可能な限り自宅で自立した生活を続けられるように支援するためのサービスです。

その性質上、「連続利用日数は原則30日まで」という制限が設けられていますが、実際には30日を超えて利用している方も少なくありません。

厚生労働省によると、短期入所生活介護を31日以上連続で利用している方の割合は、全体の約10%とされています。

また、30日を超えて連続利用した際に適用される「長期利用減算」の算定割合が年々増加しており、2022年時点で37%に達していることも明らかになっています。

短期入所生活介護は、介護保険サービスの中でも予約が取りにくいサービスの一つですが、その原因には長期利用者の増加も少なからず関係していると考えられます。

出典:厚生労働省 (介護予防)短期入所生活介護(改定の方向性)

短期入所生活介護の利用にかかる費用

短期入所生活介護を利用するにあたり、多くの方が気にされるのが「費用」ではないでしょうか。

ここでは、短期入所生活介護を利用するために必要な費用をご紹介します。

短期入所生活介護の費用の内訳・目安

短期入所生活介護を利用する際には、以下のような費用が発生します。

費用概要
基本料金介護サービスを利用する際にかかる費用 (介護サービス費)
サービス加算料金提供されたサービスに応じて基本料金に上乗せされる費用
日常生活費(そのほかの実費)施設で生活するうえで「自己負担」となる費用 (食費や滞在費など)

「基本料金」と「サービス加算料金」に関しては、介護保険が適用されるため、自己負担割合は原則1割(所得に応じて2〜3割)となります。

これらに食費や滞在費などの日常生活費を加えると、短期入所生活介護の利用にかかる費用は1日あたり2,500~3,500円程度(1割負担の場合)が目安です。

なお、実際の自己負担額は施設の形態や居室の種類、利用者の状態などによって大きく変動します。

条件次第では相場を上回ることもあるため、その点はご留意ください。

短期入所生活介護の費用の具体例

ここでは、一般的な施設(併設型・多床室)で短期入所生活介護を利用する場合の費用の具体例をご紹介します。

施設の形態・居室の種類要介護度利用者負担 (1割負担の場合)
要支援1・2の認定を受けた方
併設型・多床室要支援1451円/日
要支援2561円/日
要介護1~5の認定を受けた方
併設型・多床室    要介護1603円/日
要介護2672円/日
要介護3745円/日
要介護4815円/日
要介護5884円/日

上記の金額には食費や滞在費などの日常生活費が含まれていません。

日常生活費は各施設が独自に設定しますが、国が定める標準的な費用の額を見ると、1日あたりの食費は1,545円、滞在費(多床室の場合)は915円となっています。

先述したように、短期入所生活介護の費用はさまざまな要因で変動するため、ご紹介した金額はあくまで参考程度に留めておいてください。

出典:厚生労働省 どんなサービスがあるの? – 短期入所生活介護(ショートステイ)

出典:厚生労働省 介護保険最新情報 Vol.1506

短期入所生活介護を利用する目的

短期入所生活介護は、主に以下のような目的で利用されています。

対象者(立場)利用目的
被介護者(介護を受ける側)・心身機能の維持および回復 ・孤独感や社会的孤立感の解消 ・環境変化による気分転換 ・施設入所の体験
介護者(介護をする側)・心身の疲労回復 ・体調不良時の一時的な施設利用 ・急な用事や外出への対応 (出張や冠婚葬祭による不在など)

このように、短期入所生活介護を利用する目的は多岐にわたります。

利用者だけでなく、家族(介護者)の事情に合わせて利用できるため、介護で疲れたときや急用が入ったときなど幅広い場面で役立つでしょう。

短期入所生活介護を利用する4つのメリット

短期入所生活介護を利用する主なメリットとして、以下の4つが挙げられます。

  • 家族(介護者)の負担を軽減できる
  • 緊急時にも安心して過ごせる
  • 利用者(被介護者)のリフレッシュにつながる
  • 将来の施設入所を見据えて利用できる

ここからは、上記4つのメリットについて解説していきます。

家族(介護者)の負担を軽減できる

短期入所生活介護を活用することで、家族(介護者)にかかる負担を減らすことができます。

在宅介護では日々の身体介護や見守りなどにより、介護者が大きな負担を感じるケースも少なくありません。

その点、短期入所生活介護を利用している間は、介護の責任から解放され、休息やリフレッシュに時間を充てられます。

利用者だけでなく、家族(介護者)にも安定した毎日を送りやすくなるため、双方にとってメリットが大きいサービスといえるでしょう。

緊急時にも安心して過ごせる

在宅介護を続けていると、急な出張や冠婚葬祭などで家を空けなければならない場合もあります。

そのような緊急時にも短期入所生活介護を利用すれば、介護職員が常駐する施設でお世話をしてもらうことが可能です。

誰もいない自宅で留守番をさせる必要がなく、また帰宅時間を気にせずに外出できるのは、介護者にとって大きな安心材料となるでしょう。

利用者本人にとっても、安全性の高い介護施設で過ごせるうえに、留守中の不安を解消できるというメリットがあります。

利用者(被介護者)のリフレッシュにつながる

短期入所生活介護の利用は家族(介護者)だけでなく、利用者(被介護者)のリフレッシュにもつながります。

施設では顔なじみのスタッフやほかの利用者との交流を通じて気分転換を図ることが可能です。

また、適度な運動や健康的な食事も心身の調子を整え、生活機能の維持・向上にも寄与します。

短期入所生活介護は1日単位での利用が可能なため、初めての施設も利用しやすいでしょう。

将来の施設入所を見据えて利用できる

将来的に介護施設へ入所したいと考えている方は少なくないと思います。

短期入所生活介護を利用して一時的に施設へ入所すれば、実際の過ごし方や雰囲気などを体感することができます。

具体的な利用イメージをつかんでおけば、自分に合った施設を選びやすくなり、将来への安心感も高まります。

短期入所生活介護を利用する3つのデメリット

短期入所生活介護を利用する主なデメリットとして、以下の3つが挙げられます。

  • 利用者に負担がかかることがある
  • 予約が取りにくい
  • 利用日数に制限がある

安心してサービスを利用できるよう、この機会にデメリットも確認しておきましょう。

利用者に負担がかかることがある

短期入所生活介護は「短期利用」を前提としたサービスであり、その性質上、施設の環境にうまくなじめない方もいます。

自宅とは異なる環境にストレスを感じ、利用者に大きな負担がかかることもあるため、本人の性格や希望を考慮しながら、適切な施設・サービスを選ぶことが重要です。

すぐになじめそうにない場合は、少人数制の施設を選んだり、宿泊日数を可能な限り減らしたりして少しずつ慣れてもらうのが良いでしょう。

予約が取りにくい

日本では少子高齢化の進行に伴い、短期入所生活介護の需要が高まっています。

なかなか予約が取れないこともあるため、スケジュールが確定している場合は、早めにケアマネジャーへ相談しておくと安心です。

なお、希望する日に予約が取れないときは、有料ショートステイという選択肢もあります。

費用は高くなりますが、柔軟に対応してくれるケースが多いため、一般的なショートステイと併用するのもおすすめです。

利用日数に制限がある

短期入所生活介護の利用日数は、原則として要介護認定の有効期間の半数が上限です。

利用日数に制限があるため、事前に上限を確認したうえで、計画的に利用する必要があります。

また、短期入所生活介護の連続利用日数は、原則として30日間です。

31日目以降の利用分に関しては、介護保険の適用外(全額自己負担)となるため、十分に注意しましょう。

短期入所生活介護を利用する際の流れ

短期入所生活介護を利用するまでの基本的な流れは以下のとおりです。

  1. ①要介護認定を受ける
  2. ②ケアマネジャーに相談する
  3. ③施設を探す・選ぶ
  4. ④利用申し込みをする
  5. ⑤契約を結ぶ

それでは、各ステップについて詳しく見ていきましょう。

①要介護認定を受ける

短期入所生活介護を利用するためには、要介護認定を受ける必要があります。

要介護認定は、お住まいの市区町村の窓口をはじめ、地域包括支援センターなどで申請することが可能です。

申請手続きを行うと、担当者による認定調査や審査・判定が行われ、要介護度が決定されます。

②ケアマネジャーに相談する

要介護認定を受けた後は、短期入所生活介護の利用についてケアマネジャーに相談します。

利用目的や必要日数、利用者の状態などを伝えると、希望に合った施設やサービスを提案してくれます。

③施設を探す・選ぶ

短期入所生活介護の利用を決めたら、希望条件をもとに施設を選定します。

利用する施設を選ぶ際は、ケアマネジャーから提案を受けるほか、利用者や家族が自ら探すことも可能です。

一口に「短期入所生活介護」といっても、サービス内容や費用などは施設によって異なるため、しっかり比較と検討を行う必要があります。

事前に施設を見学できるのであれば、入所後のミスマッチを防ぐために、一度現地まで足を運んでみると良いでしょう。

④利用申し込みをする

利用したい施設が見つかった場合は、ケアマネジャーに相談したうえで、利用申し込みを行います。

申し込みの際には、利用者の現状を踏まえたうえで、ケアプランの作成や内容調整が進められるのが一般的です。

⑤契約を結ぶ

ケアプランが完成し、その内容に問題がなければ、事業者と契約を結びます。

その際、サービス内容や費用などについて詳しく案内されるため、何か分からないことがあれば、契約時に確認しておきましょう。

まとめ

短期入所生活介護は「利用者の心身機能の維持」と「家族の身体的・精神的負担の軽減」を目的とした介護保険サービスです。

要介護認定を受けている65歳以上の方が利用でき、また特定疾病を患う40歳〜64歳の方も利用が認められる場合があります。

短期入所生活介護は利用者本人だけでなく、家族(介護者)にとってもメリットがあるサービスです。

ただし、各施設で利用条件・サービス内容・費用などが異なるため、施設選びは慎重に行いましょう。

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